高校1年生の秋、初めての文化祭。
クラスの中で誰かが「演劇をやりたい!」と意見を出した。
学校には演劇部もなく、先生含めまったくノウハウなし。
それでもなぜか盛り上がり、なんとなくのイメージでストーリーを決め、
お揃いのTシャツを作り、劇を見ながら食べてもらう駄菓子屋さんも併設し、
クラス全員出演の、白雪姫のパロディっぽい劇をやることに。
公演1回目に、各々の先輩がチラッと来てくれたあと、
2回目以降はガランとした教室。
廊下を通りかかっては「つかまったらヤバそう・・・」という
目線でそそくさと通り過ぎる生徒たち。
文化祭初日から、え、もうやることないの・・・?
そもそもなんで劇をやることになったんだっけ?わかんないー!
お化け屋敷とかにすればよかったねー?ほんとだねー!
と、みんなで駄菓子を食べながら約2日間ぼーっと過ごしたあの時間。
今思うと、あれこそ”青春”っぽい。若さのスキマ時間だったように思う。