ねごと日記

ラジオときどきPodcast

(一)春は、あけぼの

大学生の時にとっていた授業で、一番印象に残っているのはジェンダー系の授業。

次が、古文の授業だった。

私は「国語が得意」というただそれだけの理由で、日本文学部を選択した。

今思うと、もっと色々将来のこと考えなよ・・・ってツッコミたくもなる。

環境学部とか、経済学部とか、高校生の時から選択できる若者すごい)

でも、好きだった古文を学び、恩師に出会い、近代文学を専攻し、

本に囲まれ、世界が広がった。かけがえのない毎日だったなあと思う。

 

古文の何が好きって、同じ日本人が、はるか昔に同じ空を見上げて、

同じ季節を感じて、エッセイにしたり歌を歌ったりしていたわけでしょう。

なんかもう、最高じゃん。(語彙)

私も、春の明け方にほんのり明るくなる空を感じて、夏の夜は蛍を愛でたい。

秋は虫の声を聞いて、冬の早朝、雪が積もる庭はどんな景色だったのか知りたい。

ワクワクさせるじゃない。

 

当時授業で使っていた「枕草子」が本棚で埃をかぶっていたので、

そっと抜き取る。ブックカバーをつけて、通勤電車で読むことにする。

 

新版「枕草子」上巻 石田穣二訳注 角川文庫 昭和54年初版
※本ブログで「#枕草子」がついている記事は、すべてこちらが出典になります